天魔の所業、もっての外なり 岩井三四二 [本 作者あ行]
時は室町。義政の頃。御台所の日野富子は自分の子供を将軍職につけようと画策をした。
自らの子が可愛いのはあたりまえだ。だが本当にそれが子供のためを思ってのことなのだろうか?
魑魅魍魎が跋扈し、金と権力そんなものに振り回されたこの時代のありようの短編集。
なかなか面白かった。時代小説です。もののけとはいうものの、真のもののけとは人ではあるまいか。日野富子ってけっこうごうつくの悪女ってイメージでしたが、ちょっと違う?まあ本当のところって分からないのですが。富子の話だけでなく、周りの話もよかった。
私的には「美しかりき粧いの、今は」が一番好きです。
コメント 0