目嚢 めぶくろ 加門七海 [本 作者か行]
古い蔵から出てきたのだという『目嚢』という古い書付を従妹から見せられる。怪談作家である鹿角南は興味を持ち、それを調べていく。調べていくうちに従妹の嫁ぎ先である菊池の家の暗い部分に行き当たり、巻き込まれていく。続く怪異はいったい何を原因として、何を目的としているのか。
あわわ、なかなか怖い。巻き込まれていく感覚がないのに巻き込まれている。これって、普通のアクシデントでもそうだけど、抜け出すのがけっこう大変。けど、現実のアクシデントは原因がわかるとなんとか対処ができるけれど、怪異に巻き込まれていくのは、何かわからないから対処の仕様がない。対処しようとして原因を探れば深みにはまる。泥沼。怖くて、終わらせたくて一気によんでしまった一冊。
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