日本という不思議の国へ 赤坂憲雄 [本 作者あ行]
著者は民俗学者である。その視点からみた日本である。というわけでなく、外国人から見た日本という国を記した本を旅している。日本を旅して記された旅行記などは、彼らの目を通してみた世界が広がっている。私たちとは見ているものが違う。同じであってもやはり感じ方が違うのだ。それを紹介してくれている。この中の本を読んでみたくなったかな。
一部分しか見ていないから、全体を読みたい。
彼らから見たら日本は不思議なんだなあ。まあ、私が向こうの国へ行けばそこは不思議の国なんだと思うんだけどね。
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残穢 小野不由美 [本 作者あ行]
おしまいの日 新井素子 [本 作者あ行]
だいじな人がいる。この人さえいれば他は何もいらない。そんな風に思えるくらいの人。
だからその人を大事にしたい。わたしの事よりも、誰の事よりも。
まるで恋は盲目。いや、実際付き合って間もなかったり、片思いをしている間って盲目なんだと思う。けれどそれが結婚してからもづっと続くかと言われれば、どうかな?と思う。
やっぱり、自分のことだってしたくなるし。大事なのには変わりないけれど優先順はちょっとずつ下がるんじゃないだろうか?
三津子は旦那さまである忠春のことがなによりも大事。だから完璧な妻でありたいと思っている。
けれど、当の忠春は仕事が忙しくて家に帰るのも遅い。休みもない。そんな忠春を三津子は心配する。その心配の仕方が問題なのだ。何か行動を起こすというわけでもないのだが、その感情の行きつく先が怖いのだ。
「おしまいの日」
その日に向かって三津子は追い込まれていく。
日本が本当に忙しかったころ。いや、今でも忙しい人は忙しいけれど。ちょっと違った方面に心配が走ってしまった。なんとなくわかる。この三津子。人付き合いがあまり得意でないと家に引きこもってしまうもの。そしてそのはけ口となるべき人がいて、それが幸せだと思い込んでしまえば。
どこかにわかっている自分もいるけれど。難しいね。
怖い。おしまいの日に近づいていくのが怖い。思っている展開になるとすれば、すごく怖い。
けれどそうなるかならないかは、読んでみてほしい。
オススメします。
やさしい果物のお菓子 飯塚有紀子 [本 作者あ行]
今はもういないあたしへ… 新井素子 [本 作者あ行]
あたしはいったいどうしたんだろう?事故にあって気がつけば病院のベッドの上だった。事故からの記憶はない。いえ、記憶と言えるのだろうか。大好きだった祖母におんぶされて橋を渡る途中だったような。
記憶があいまいで、現実味がない。そして見る悪夢。あたしはどうなっていくの?
表題の作品もすごく印象的でおもしろかったのですが、一緒にはいっている「ネプチューン」という作品が好きです。
これはとある曲を聴くと絶対思い出す作品なのです。ああ、好きだな。SFだなぁって思います。けれど、読みやすいし難しいことは書いていないので初心者でも大丈夫。
オススメです。
都市伝説と犯罪 朝倉喬司 [本 作者あ行]
天魔の所業、もっての外なり 岩井三四二 [本 作者あ行]
時は室町。義政の頃。御台所の日野富子は自分の子供を将軍職につけようと画策をした。
自らの子が可愛いのはあたりまえだ。だが本当にそれが子供のためを思ってのことなのだろうか?
魑魅魍魎が跋扈し、金と権力そんなものに振り回されたこの時代のありようの短編集。
なかなか面白かった。時代小説です。もののけとはいうものの、真のもののけとは人ではあるまいか。日野富子ってけっこうごうつくの悪女ってイメージでしたが、ちょっと違う?まあ本当のところって分からないのですが。富子の話だけでなく、周りの話もよかった。
私的には「美しかりき粧いの、今は」が一番好きです。
あいうえおの本 安野光雅 [本 作者あ行]
夜の写本師 乾石智子 [本 作者あ行]
カリュドウは右手に月石、左手に黒曜石、口に真珠を持って産まれてきた。それが何を意味するのか、分かっているのは本人にはわからないということ。
育ての親であるエイリャは何か知っているようだが詳しくは教えてくれないまま殺されてしまった。
憎しみにとらわれるカリュドウ。その行きつく先にはなにがあるのか?産まれの秘密とはいったい何なのか?
魔道士と魔法の世界で彼が生きてゆく道とは?
面白い。魔道士とか魔法とかよく考えられています。魔道士の闇とはなんなのか?そして彼の産まれた秘密とは。
読み始めると続きが気になります。
ただ、一番の見せ場に近づくまでの道のりはわくわくして長いのに、いったん見せ場となるとなんだか勢いで押されてしまう。
もっと長いお話でもよかったのにな〜って思ってしまうのはわたしだけでしょうか?
世界観はよくできていると思います。だから読んでいても落ち着かないことはない。
乱と灰色の世界 [本 作者あ行]
乱と灰色の世界 コミック 全7巻完結セット (ビームコミックス)
- 作者: 入江 亜季
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/エンターブレイン
- 発売日: 2015/06/15
- メディア: コミック
乱の母親は魔法使いならみんなが憧れる存在。でも乱は魔法がつかえない。魔法使いの家族と人間のせかいで暮らす乱はどうしてもクラスから浮いてしまう。
けれど大人になる魔法だけは使えるのだけれど、そのせいでまきおこる騒動。そして厄介な問題が…。
可愛い。恋愛というか小学生レベルで。まあ乱は小学4年生なんだけど。凰太郎が乱にアピールする姿がドキドキ。すごく大事な人なんだな。
同級生との関わりとか、少女が一生懸命成長していく姿も。
とにかくキュンとします。