代体 山田宗樹 [本 作者や行]
人の意識を機械の体に転送する事ができるようになった。その間、意識の無い体で治療などを行うのだ。その体を代体というのだ。
その技術が確立された世界で起こる意識のお話。
某漫画に似ているというのが第一印象。けれど中身は違いました。表題の体の話ではなかったので。ナノロボットを使用しているけれどわけのわからない状態だというのに信憑性があったり。だって麻酔もなぜ効くのかわかってなかったはず。
まあ、それはいいとして。面白かった。ちょっと硬い感じもしたのですが。
前回読んだ百年法とよく似ている。大きな話の様で局地的に思えた。
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人魚を食べた女 山崎洋子 [本 作者や行]
人魚の肉を食べると不老不死になる。そんなお伽話なようなこと、本当にあったとしたらどうなるだろうか。
主人公の前に現れた女は自分は昔人魚の肉を食べたといった。そしてその女から話を買うことになったのだが。まるでその話は自分が体験したかのようだった。
そしてつきまとう女。その女はなぜ自分につきまとうのか。その目的はなんなのか。
もし自分が人魚の肉を手に入れたら、どうするだろう。食べるかな?食べないかな?
老いていくのは怖いけど、一人で残されるのは嫌かも。ならどうするだろうか?
この女はものすごく人間くさい女なんだと思う。人の嫌な部分が存分に出てる。
苦しいな。うん。目先の欲望に負けるというのは怖いことなんだなと思う。
主人公が気の毒だ(笑)。
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百年法 下 山田宗樹 [本 作者や行]
百年経てば死ななくてはいけない。それは不老化を実現した日本人の守るべき法律。しかし、まだ生きられるのにどうしても死ななくてはいけないのか?
死ぬことを拒否したものは社会で生きていくことが出来ない。しかし、隔絶された場所でこっそりと暮らすことはできる。
同時多発癌が不老化した者たちを襲う。原因もわからず、発症すれば死ぬだけだ。
不老であっても不死ではないのだ。死は訪れる。それを受け止めることはできるのか?
後半、どんどん話は進みます。スピードが出てきます。面白い。
権力にしがみつくもの。生にしがみつくもの。流されるもの。老いないということはいいことばかりではないのかも。今はありえないことだから普通に読めるけど。
百年って長いようで短いと思う。
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百年法 上 山田宗樹 [本 作者や行]
永遠に若いまま生きつづけることができればどうなるだろうか・?
この本はそんな世界の日本を書いている。
老化を防ぐウィルスが見つかり、その処置をすれば老化することなく生きつづけることができる。しかしそれが良いかどうか別だ。世の中は新陳代謝のない無秩序な世界となるだろう。そこに制定されようとしている「生存法」つまり「百年法」だ。人は老化で死ぬことはないが、処置をうければ百年で死ぬ。それを定めるのだ。
しかs、いくら老化しないとは言え、自分の命を百年と定められるということは、人々にとってどんな影響を与えるのだろうか?
今、そんなウィルスが見つかり実用化されたとき、私はその処置を受けるだろうか?
体が老いていくからこそ死を受け止められるのだろうか?永遠に生きるとどうなるのだろうか?難しく思う。
下巻がまだあるからもうちょっと読み進めよう。
ちょっとザワザワが収まらない。
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食堂メッシタ 山口恵以子 [本 作者や行]
食べたいイタリアンをお財布気にせず好きなだけ。毎日でも食べれるように。そんな食堂メッシタがある。食べることに集中できる。小さな店を切り盛りするのが満希だ。
母親を亡くしたショックで食べることをおろそかにしてしまった笙子が食べることを取り戻した。
そんなメッシタが閉店することになって、笙子はその満希のことを本にしたいと思った。そして笙子は満希を取材するのだ。
おいしそう。それに尽きるかも。で、やっぱり作ってみたい。まあ、そんな簡単なものではないこともわかるけど。いやあ、おいしそう。
何だろう。料理しか残らないんだよ。頭の中イタリアンです(笑)。
昨日は忘れて寝てしまいました。
何日書いてないんだろう?あと少しだから頑張らないと。
恋するハンバーグ 山口恵以子 [本 作者や行]
食堂のおばちゃんシリーズ2作目。佃の岸惠子と呼ばれた一子の若いころの話。はじめ食堂が開店した当時の物語。
シェフは帝都ホテルの元副料理長。つくる料理は超一流。けれど開店当時はお客が安定しない。それをどうしてか考える一子。そしてたどりついた答え。いったそれは何だったのか?
面白くて美味しそう。下町の人情とそのころの世の中の状況。なんだか懐かしくなります。
初めからだんだんと時代が下っていく。そのなかで成長するもの。ろくでもないもの。美味しいもの食べてると幸せになるけど、はじめ食堂は本当にホッとできそう。
あったら通ってみたいです。
食堂のおばちゃん 山口恵以子 [本 作者や行]
はじめ食堂は町の食堂。家庭的な料理を出す嫁と姑で経営する店だ。二人はなんとなく馬が合う。
だから旦那の高が亡くなってもからも続けることができている。
そこに通う常連客や近所の人。一見さんから通い詰める人。去ってゆく人。人の食への思いは様々である。
2人はいくつになっても「おばちゃん」と呼ばれてこの食堂を続けていくのか?様々な人と接しながら今日も店を開ける。
おいしそう。なんだかこういう本を読むと食べ物屋さんがしたくなるよね(笑)。
そして家でも作ってみたくなります。巻末にレシピが載っているのもいいな。
この2人のお店なら通いたいかもって思います。作って、出して、美味しいって言われて。幸せだなと。食べることってけっこう思い入れがあったりするものだし。お客さんの思いとか、自分の思い出とか。匂いや食感で思い出すな。ああ、懐かしいとか。
ランド7 山下和美 [本 作者や行]
ランド6 山下和美 [本 作者や行]
次の生贄だと思われた杏は無罪放免となるが、代わりに沢山の子どもが生贄になることになった。
これは杏や真理にとって、辛いことだ。生きていける代わりに親の怨嗟を浴び続ける。
知命の世界ではこの世界がほんとうは大きいということに気が付く。
アンはどうする。
この世がどうして始まったのか?何をのそんでいるのか?
あの世の謎が少しづつ溶け始めている。確かにいいなと思うけど。う~ん。
この世が怖い。昔ってけっこうこんな感じだったんだろうなと思うから。
今の世界でも、価値観を変えるとこがあったら、野蛮だと思うこともあるのかもしれない。