後宮の烏 白川紺子 [本 作者さ行]
後宮の奥深くに夜伽をしない妃がいる。彼女を見たものは老婆だとも少女だとも言う。そしてその妃は烏妃と呼ばれ呪殺から探し物までするのだという。
皇帝の高峻はとある依頼をするために烏妃のもとを訪れる。それがすべての始まりだった。
一人で生きてきた烏妃、彼女の中で何かが変わる。そして烏妃と皇帝の知られざる歴史が明らかにされ、そして二人の関係が変わる。
なかなか面白かった。烏妃の姿も素敵だと思う。烏漣娘娘の姿も確かにあちらのお国の神様っぽい。単なる幽鬼だと掃わずに裏をしっかりとっていくあたりが、術にだけとらわれないでいるから、いいなと思う。
捕われた烏妃の心が悲しい。