王の庭(上)(下) かまたきみこ [本 作者か行]
雅楽の才を持った蘇芳は舞を舞ったり楽を奏でたりする度に、妖しいものを引き寄せ、弾き天気までも変えてしまう。
そしてその不思議な力は時を超え交通事故にあった日向加陵の心を引き寄せる。そして「王の庭」で出会い心を通わす。
妖、呪詛、怨念、楽への憧憬。色々なものが混ざり合った世界で楽を中心にまわりはじめる。
楽の妖しや、呪物もなんだかかわいい。龍笛が吹いてみたくなりました。吹けないけど。雅楽や舞をもっと見てみたいとも思いました。
お話はけっこう面白いです。蘇芳を軸にして面目のために呪をかけられたり、事件が起きたり。でも最後はちょっと悲しい気もするけど、何処かでずっと楽を奏しているんだろうな。