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春一番 [雑文 つぶやき]

春一番が吹いた。
ものすごく強かった。
僕は不覚にも飛ばされてしまった。
飛ばされながらいろいろな町を見た。
様々な色の屋根、煙突、川、そして車の列。
初めは怖かったんだけど、そのうち楽しくなってきてこのまま行けるとこまで行こうと思った。
なのに春風は勢いを弱めて僕は落下した。
僕はこれから此処で根を張らなきゃいけないな。
追うべき主も見つけられないまま飛んでしまった。
この土地で見つかればいいな。

僕は飛び梅。
主をずっと探してるんだ。
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冬の友達 [雑文 つぶやき]

川が凍った。
最近少しずつ凍ってきたがついに全面凍った。
僕はスケート靴を片手に駆けつけた。
だがそこにいた先客は困り果てた顔で僕を出迎えた。
「どうしたらよろしいと思います?」
河童が家に帰れないと途方に暮れていたのだ。
とりあえず寒くないのかときくと寒いという。
普段は冬の間南下するそうなのだ。
僕は河童を家に招いて服を貸し、どうして南下しなかったのか聞いた。
「いえね、毎年そんなに寒くないって鴨に聞いて今年はねてすごそうと思ったんですよ。でもあんまり寒くて近くの温泉にこっそり行って帰ったらこの有様で」
そう今年は寒いんだ。だから僕は河童に春まで居候していいよと提案した。
河童はその提案に乗り今年は僕は冬の友達が出来た。
今日は二人で川にスケートにいく。
河童は服と帽子とマスクで、僕は尻尾が出ないようにだけ注意して、人に混じりに行こう。
もし、尻尾や緑の肌を見つけても内緒だよ。
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横道 [雑文 つぶやき]

靴紐を結び直した。
いつのまにか緩んでしまう。しゃがみ込んで息を整えてゆっくりと結ぶ。
あの時見つけた横道を今日初めて歩く。
ドキドキする。何処に繋がるのか、何処へ向かうのか、どれくらい歩くのか。
そんなことも分からないまま歩きはじめる。
普段通りすぎている建物のかげにこの道を見つけた。
だから挑戦する。
閉塞感のある毎日から抜ける為に。
打開策なんて本当はいっぱいある。
無数にのびた横道のように。
目的地には今日中につかなくなるかも知れない。
でも、着けない訳ではない。
きっと。
大丈夫、間違えた道はない。
歩き始めた不安もあるが、それでも好奇心が勝つ。
さあ、行こう。

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雪だるま [雑文 つぶやき]

先日雪が降った日に作られた雪だるまたちが、悲しそうに佇んでいました。
公園のブランコの横で遊びまわる子供たちを眺めながら、涙をポタリ、ポタリ。
春には遠いけれど、消えるには十分な日差し。
あと何回、この身体を作ってもらえるのか。
小さな雨粒ではもらえない、雪に変身するからこそもらえる身体。
いろんな形でいろんな素材で形にしてもらえる喜びは、この季節だけなんだ。
傾くからだを支えながら雪だるまはあと少しだけ冷えることを天に願う。
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しゃぼん [雑文 つぶやき]

幼子のふくシャボン玉のように
私の胸の苦しみも
ぷう
と吹いて
空で
パチン
とわれてしまえば
どんなに気持ちがいいだろう

はじけて消えてしまえ

ぷう
と吹かれて
青空にきえていく
虹色の玉

抽斗のなか [雑文 つぶやき]

ふと思い立って探し物をしている。
あそこにあったはずなのにと、戸棚をごそごそとしている自分がいる。
けれど出てこない。
部屋中を探してみるものの、でてこない。
おかしいな?
紛失?
探しても出てこない。
思い出してみれば物置の抽斗(ひきだし)。
あそこにいれたはず。
物置へ向かって抽斗をあけた。
そこには小さな私が眠っていた。
大量の手紙にまぎれて、小さな私がすやすやと。
なんとなく起こしたくなくて、もういちど抽斗をしめた。
まだ私には覚悟が足りないから。
あの手紙をよんで痛みを受け止める覚悟が。
私を起こして、私と向かいあう覚悟が。
もう少しだけ何も思わずに心を休めていてもいいのかもしれない。

水の中 [雑文 つぶやき]

足首にまで水が満ちてくるきがした
魚の気配がして足元をみると、すでに足首まで水だった。
けれどそれ以上水が増えるわけでもなく、ただ水の気配だけが足首にあった。
魚が泳ぐ。ゆるやかに。
おおきな、おおきな、鯉、だろうか。
それがとおり過ぎてゆくと田に水が満ちてゆく。
ひと泳ぎして鯉は身震いをした。
瞬間、うろこが散らばりそれが虹色に光ると、ぱちんと鯉は消えた。

暖かくなってきました [雑文 つぶやき]

やっと春が近づいたようなきがします。
けれど風がまだまだ冷たいですが…。

近くの花がいりろと咲き始めました。
空を見て歩くのが楽しくなってきて。散歩がいいですね。

春を待つ指先
灰色の空の下
音を奏でるかのように動かす
眠っていた春風がその音なき音を聞く
動き出す空気
春風の運ぶ甘く青い匂い
そして
春告げ鳥の鳴き声を聞く

 [雑文 つぶやき]

この頃酷い咳をする。一度咳こむとしばらく息ができないほど。
今日も咳をしていると、喉から何かがとびだした。
びっくりして拾ってみると小さなUFO。
中から宇宙人が出てきて拡声器でしゃべった。
どうやらこのUFO、故障したから宇宙へ出られなくて咳の勢いで飛び出そうと考えたらしい。
無理だよ、そんなの。
やってみないとわからないって宇宙人は言うけれど。
宇宙まで届く咳なんてできないよ。

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風邪ひいてます。
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新年おめでとうございます [雑文 つぶやき]

『そういえば・・・』
突然思いだして屋根裏へ向かう。
雪が降り積もった屋根裏は深々と冷えて暗い。
12年前につくったウサギの置物を探しにいった。
しまっておいたはずの箱には穴があき、中身は空だった。
『ねずみにでもやられたかな?』
仕方なく下におりて雪の積もった玄関へと向かう。
扉をあけると赤いつぶつぶがちらばっていた。
つぶつぶと思ったのはウサギの目。
置物のウサギがいくつもちらばっていた。
『12年ぶりに帰ってきたのか』
一つずつ拾い上げて並べる。

12年で大きな家族なったようだ。


新年おめでとうございます。
変わり映えのしないHPですが今年もよろしくおねがいします。
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